個人事業主の起業の仕方や手続き・準備まとめ

個人事業主として起業する際の手続きについてまとめています。

Contents

開業届の提出


個人で事業を開始する場合には事業を開始した日から1か月以内に開業届を提出します。(個人事業の開業届出手続

※出さないことに対する罰則がなく、開業届を出さずに事業を行っている人もいます。また青色申告をする場合は開業届の提出が必要になります。

サラリーマン副業の注意点

サラリーマンの方が休日や勤務時間外を利用して副業で収入を得ようとしている場合には、事業所得、雑所得などとして確定申告する、もしくは20万円以下のため確定申告不要といったケースが考えられます。

ただ実際には、サラリーマンが副業する場合で、平日の夜や休日のみ副業の活動をする場合には副業は事業的規模にはならず、雑所得となるケースも相当数あると考えられます。

そして、所得の種類が雑所得となる場合には、損益通算や青色申告の特典( 65万円の所得控除など)等は受けれないことになります。

仮に、雑所得とすべき所得を事業所得として確定申告している場合には、税務署から指摘を受けて修正申告をすることになるリスクがあることは認識しておきましょう。

また、事業所得の定義は以下です。
(雑所得とは他の9種類の所得のいずれにも当たらない所得をいいます 参考 No.1500 雑所得

”事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業を営んでいる人のその事業から生ずる所得をいいます。
 ただし、 不動産の貸付けや山林の譲渡による所得は事業所得ではなく、原則として不動産所得山林所得になります。”
(引用元 国税庁HP No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)

事業所得として認めるには、社会通念上事業として認められることが必要で、以下の項目にあてはまっているかどうかが基準になります。

  1. 自己の危険と計算において独立的に営まれる業務である
  2. 営利性、有償性を有する
  3. 反復継続して業務を続ける意思と社会的地位が客観的に認められる

また、サラリーマンの方が行う副業が会社に分かってしまう要因としては、
確定申告をする

確定申告の金額を基準に住民税が決定される

勤めている会社宛てに市町村から住民税の通知が送付される

会社の担当者がその人の給与と住民税が整合していないのに気付く

という流れになります。もし知られたくない場合は、副業による収入が給与所得でなければ、確定申告書の住民税に関する事項(申告書B)に「自分で納付」に丸をすれば会社へ通知が行くことを防ぐことができます(副業による収入が給与所得の場合、会社が従業員の住民税額を納める特別徴収でまとめられるのでこの場合は副業が会社に分かってしまいます)。「自分で納付」に丸をした場合は、税務署から副業分の納税通知書が郵送され、副業分の住民税を自分で納める必要があります。

開業届の書き方

国税庁HP(個人事業の開業届出・廃業届出)より様式をダウンロードして、必要事項を記入し、所轄の税務署に持参もしくは郵送しましょう。また、マイナンバーカードをお持ちの場合には自宅からe-Taxで送信することが可能です。

所轄の税務署は以下から調べられます。
税務署の所在地などを知りたい方

持参する場合

開業届を持参する際は以下が必要となります。
【参考】番号制度に係る税務署への申請書等の提出に当たってのお願い

  • 開業届(提出用)
  • 開業届(控え、マイナンバーの記入不要)
  • マイナンバーカード
  • 通知カード等マイナンバーを確認できる書類(マイナンバーカードをお持ちでない場合)
  • 運転免許証等の本人確認書類( マイナンバーカードをお持ちでない場合 )
  • 青色申告承認申請書(提出する場合)

郵送する場合

郵送する場合には以下を同封の上所轄税務署に送付する必要があります。
【参考】番号制度に係る税務署への申請書等の提出に当たってのお願い

  • 開業届(提出用)
  • 開業届(控え、マイナンバーの記入不要)
  • マイナンバーカードの写し
  • 通知カード等マイナンバーを確認できる書類 の写し (マイナンバーカードをお持ちでない場合)
  • 運転免許証等の本人確認書類 の写し ( マイナンバーカードをお持ちでない場合 )
  • 青色申告承認申請書(提出する場合)
  • 返信用封筒 (切手)

e-Taxにて提出する場合

開業届はe-Taxで送信して提出することもできます。 参考 国税庁のe-Taxのページ
初めてe-Taxを使うときに多少手続が必要ですが、毎年の確定申告や事業所の異動届など税務署に行かずに済むためお勧めです。e-Tax利用の概要は以下になります。

  • Webブラウザとして Internet Explorerを用意
  • 電子証明書の取得(いろいろな方法があるが、マイナンバーカードとカードリーダーを用意して「公的個人認証サービス」にて電子証明書を取得する方法がおすすめ)
  • 「電子申告・納税等開始届出書」を提出し、利用者識別番号・暗証番号を取得 (取得した 利用者識別番号を利用して、各種届出や申告手続きが行えるようになります)
  • e-Taxソフトのダウンロード
  • e-Taxソフトを利用して届出書の作成→署名→送信で提出

上記手続きを行っておけば、確定申告も電子申告にて済ませられるのでお勧めです。
上記のほか税理士による代理送信によって行う場合もありますが、代理送信を行う場合にも利用者識別番号の取得は必要になります。

開業届の提出 まとめ

新たに事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき事業の開始した場合には開業届の提出が必要になります。所管の税務署に持参または郵送、e-Taxにて開業届を提出します。

次は個人事業主にとっての有利な制度である”所得税の青色申告承認申請書」”の提出です。お得な制度の適用を受けるためには”所得税の青色申告承認申請書”の提出が必要です。

所得税の青色申告承認申請書の提出


所得税の青色申告承認申請書を提出することで、青色申告をすることができ、青色申告特別控除などの特典を受けることができるようになります。青色申告をする場合は開業届の提出と合わせて提出しましょう。

青色申告をしない場合には白色申告で確定申告を行うことになります。

青色申告をする場合に必要となること

青色申告をする場合には、以下の帳簿等を作成し保管する必要があります。

  • 仕訳帳
  • 総勘定元帳
  • 固定資産台帳
  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 領収書等取引に関連して作成・受領した書類

概要としては、発生した取引(現金売上、材料の購入などなど)を日々記録して(仕訳帳、総勘定元帳)、また特に固定資産(青色申告選択なら30万円以上の資産)を購入した際には減価償却計算をする必要があるのでそちらについても記録(固定資産台帳)する。そしてそれらの帳簿をもとに確定申告書に添付する決算書(貸借対照表、損益計算書)を作成する、また、帳簿をつけた元資料(領収証等)も保存しておく。といった流れになります。

白色申告の場合も帳簿等の作成等は必要

  • 収入金額や必要経費の記録
  • 収支計算書
  • 領収書等取引に関連して作成・受領した書類

白色申告の場合は青色申告と比べると作成する書類が少なくて済みますが、記帳義務がある点は青色申告と同様です。

記帳とは、日々の取引を記録(会計帳簿を作成)して、年度末に確定申告をするための元資料を作成するイメージです。

確定申告の際には、確定申告書に添付する収支計算書を作成します。また、それらの元資料(領収書等)の保存も必要になります。

会計ソフトを使えば必要書類が自動で作成できる

青色申告、白色申告いずれの場合でも、日々の記帳は必要になりますが、市販の会計ソフトを使えばそれら日々の入力をするだけで必要な資料を作成することができます。

個人事業主向けでも、freeeマネーフォワードやよいの青色申告 オンラインやよいの白色申告 オンライン などいろいろな会計ソフトが提供されています。

上記のようなクラウド型のソフトがここ最近シェアを広げてきている印象です。
基本的には、インターネットバンキングやクレジットカードの自動取り込み、AirレジSquareといったPosレジアプリとの連携にも対応しており、スモールビジネスへの対応も進んできています。

自宅にいながら申告ができるe-Tax

マイナンバーカードとICカードリーダライタがあれば(初期設定等は必要ですが)自宅からe-Taxで確定申告書の提出ができとても便利です。また、令和2年度の確定申告より、65万円控除の要件にe-Taxによる申告をすることが追加されているので、その点からもe-Taxによる申告がおすすめです。
e-Tax 個人でご利用の方

青色申告のメリット

主な青色申告のメリットは以下になります。国税庁 青色申告制度

①所得金額から最高65万円を差し引くことができる

複式簿記によって記帳をし、その記帳によって作成した貸借対照表及び損益計算書を確定申告書に添付して期限までに提出するといった所定の要件を満たすことで、最高65万円を差し引くことができます。
令和2年度の確定申告より、65万円控除の要件にe-Taxによる申告をすることが追加されているので、注意が必要です。(e-Taxの要件を満たさない場合は55万円控除)

②配偶者等に支払う給与を必要経費にすることができる

原則として生計を一にする配偶者その他の親族に支払う地代家賃などは必要経費になりません。例外として、青色事業専従者給与の特例により必要経費に算入することが認められています。
青色事業専従者給与の特例をうけたい場合には、”所得税の青色申告承認申請書”の提出と併せて、”青色事業専従者給与に関する届出書”を提出します。

③赤字を前年や翌年の所得から差し引くことができる

事業から生じた純損失の金額をよく寝に語3年間にわたり所得金額から差し引くことができます。また前年も青色申告をしている場合には、前年の所得金額の還付を受けることもできます。

青色申告の特典まとめ

青色申告の特典としては、上記のほかにも、家事関連費の必要経費算入や減価償却の特例などがあります。

青色申告をするためには原則として複式簿記による記帳が必要になるなどの面もありますが、会計ソフトを利用すれば白色申告と手間はほとんど変わりません。

また、有料の会計ソフトを利用しても、青色申告による節税メリットがコストを上回る場合がほとんどだと思います。さらに複式簿記によって記帳をすることで貸借対照表を作成することができ、事業の状況もより明確になるといった利点もあります。

参考 個人事業主におすすめ、無料から使える会計ソフト

青色申告承認申請書の書き方

主な青色申告承認申請書の書き方は以下になります。様式はこちら⇒所得税の青色申告承認申請手続

青色申告承認申請書の提出

青色申告承認申請書の準備が出来たら所管の税務署に提出しましょう。
持参または郵送、e-Taxにより提出が可能です。持参または郵送の場合で、控えを残したい場合は2部作成して控えを入手しましょう。

所得税の青色申告承認申請書の提出 まとめ

青色申告の各種特典を受けるためには、”所得税の青色申告承認申請書”の提出が必要になります。

青色申告をする場合には、確定申告の際に貸借対照表及び損益計算書(白白申告の場合は収支内訳書)の作成が必要になり、そのためには原則として複式簿記により帳簿をつける必要があります。

その他、確定申告時にに貸借対照表と損益計算書を作成するための元資料として、1.主要簿(仕訳帳、総勘定元帳)2.補助簿(現金出納帳、預金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳)などの作成・保存が必要です。(参考 青色申告者の帳簿書類とその保存

日々、帳簿をつけて、年度末に貸借対照表、損益計算書を作成するのは大変ですが、
会計ソフトを使うことによって効率的に作成することもできます。
個人事業主向けでも、freeeマネーフォワードやよいの青色申告 オンラインなどいろいろな会計ソフトが提供されています。

インターネットバンキングやクレジットカードの自動取り込み、AirレジSquareといったPosレジアプリとの連携にも対応しており、業務の効率化にも役立ちます。

また、所得税の青色申告承認申請書を提出したからと言って青色申告しなければならないわけではないので、もし迷っていれば、開業届と一緒に提出だけしておくという手もあります。

続いては従業員を雇って事業を行う場合の手続です。

青色事業専従者給与に関する届出書


青色申告をする方が、同一生計の家族に対して支払った給与を経費として計上するためには、”青色事業専従者給与に関する届出書”を提出する必要があります。
参考 青色事業専従者給与と事業専従者控除について

そのため、同一生計の配偶者と一緒に事業をする場合で、その配偶者に給与を支払う場合には、”青色事業専従者給与に関する届出書” を提出して、支払った経費を経費に計上し、また、支払った給与については源泉徴収してその配偶者分の給与所に係る所得税を納める、といった流れが考えられます。

※給与が月額88,000円未満の場合には、源泉徴収の必要ありません。源泉徴収金額の算定に当たっては源泉徴収税額表をご参照ください。

また、”青色申告専従者給与に関する届出”を提出せずに、同一生計の配偶者に支払う給与を経費にしない選択も考えられます。
その場合には、給与を受け取る配偶者の側では所得と考えないため、所得税は発生しないほか(参考 必要経費に算入する場合の注意事項)、後述の通り”配偶者控除”も受けられますが、支払いを受ける配偶者の側で”給与所得控除”を受ける余地はなくなるため、通常は”青色申告専従者給与に関する届出”を出した方が個人事業主にとって有利になるものと考えられます。

青色事業専従者給与として経費計上が認められる要件

青色事業専従者給与として経費計上が認められるためには以下の要件を満たす必要があります

①青色事業専従者に支払われた給与であること

青色事業専従者とは以下のいずれにも当てはまる人のことです

  1. 青色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族であること。
    生計を一にするとは
  2. その年の12月31日現在で年齢が15歳以上であること。
  3. その年を通じて6月を超える期間(一定の場合には事業に従事することができる期間の2分の1を超える期間)、その青色申告者の営む事業に専ら従事していること。

② ”青色事業専従者給与に関する届出書 ”を納税地の所轄税務署長に提出していること。

提出の期限については以下です。
” 青色事業専従者給与額を算入しようとする年の3月15日(その年の1月16日以後、新たに事業を開始した場合や新たに専従者がいることとなった場合には、その開始した日や専従者がいることとなった日から2か月以内)まで ”
引用元 国税庁ホームページ No.2075 青色事業専従者給与と事業専従者控除

③届出書に記載されている方法・金額内で給与の支給が行われていること

④青色事業専従者給与の額は、労務の対価として相当であると認められる金額であること。

※ 青色申告者の事業専従者として給与の支払を受ける人は、控除対象配偶者や扶養親族にはなれず、”配偶者控除”や”扶養控除”といった所得控除は受けられないこととなります。
そのため、 青色事業専従者に支払う給与が配偶者控除や扶養控除の金額よりも少なくなる場合には、青色事業専従者給与の特例は受けずに所得控除を受けた方が有利となります。

給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出


従業員を雇って給与等を支払う場合には税務署に「給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出」を提出する必要があります。

個人事業主の場合には、「開業届」に従業員についての記入欄があり、そちらに記入しているので、別途「給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出」の提出は不要です。

ただし、開業時に人を雇うつもりはなく「開業届」に”給与等の支払い状況”を記載していなかったが、事業拡大のため従業員を雇うこととなった場合などには、提出が必要になるものと考えられます。

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出


個人事業主が、従業員を雇って給与を支払う場合、源泉徴収をして、徴収した日の翌月10日に納付をする必要があります。参考 事業主がしなければならない源泉徴収

ただし、給与を支払う従業員が常時10名未満の場合には「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出することで、源泉徴収の納付について、7月と翌年の1月の年2回にまとめて行うことができます。
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の書き方

国税庁HPに様式があります。源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の準備が出来たら所管の税務署に提出しましょう。
持参または郵送、e-Taxにより提出が可能です。持参または郵送の場合で、控えを残したい場合は2部作成して控えを入手しましょう。

続いては業種によって必要になる許認可等の取得についてです。

許認可等の取得(営業許可など)


必要となる許認可は業種によって様々ですが、例えば、焼き肉店を始めようと思ったら「飲食店営業許可」が必要になるように、始めようとする事業にどのような法規制があるかを確認する必要があります。

飲食店を始める場合に必要な許認可の例

食品営業許可の取得

飲食店を始める場合には「食品営業許可」が必要になります。
また、深夜に酒類を提供する場合には「深夜酒類提供飲食店営業開始届出」が必要となります。
例えば、「食品営業許可」取得のおおまかな流れは以下です。

  • 店舗の不動産契約
  • 改装前に管轄の保健所へ相談
  • 店舗の改装・内装工事等
  • 営業許可申請書等の提出
  • 保健所による店舗のチェック
  • 許可書の交付

店舗平面図の例

食品営業許可の申請の際には、店舗の平面図の提出も必要になります。
店舗が営業許可に必要な設備等を備えているか確認する際等に利用されます。
こちらは居酒屋の営業許可を申請する際に提出されたものの例です。

その他事業の必要な許認可の例

その他始めようとする事業によって、必要となる許認可は様々です。

居酒屋・バーを始める場合

  • 飲食店営業許可 (保健所)
  • 防火対象物使用開始届 (消防署)
  • 深夜酒類提供飲食店営業開始届出 (警察署)

キャバクラを始める場合

  • 飲食営業許可(保健所)
  • 風俗営業許可 1号営業(警察署)

民泊を始める場合

  • 旅館業許可(保健所)

美容室を始める場合

  • 美容師免許
  • 開設届(保健所)

許認可等の取得 まとめ

許認可等の取得については、自身のケースに応じて計画段階で把握しておく必要があります。
続いては、必要な資金を見積もる際のポイントを確認していきます。

必要な資金の見積り


ある程度自分の事業のイメージができてきたら、どれだけの資金が必要なのか見積もってみましょう。
必要な資金額を明確にすることで、創業計画を作成し、資金額に応じた資金調達を実施することができます。
また、必要な資金を網羅的に把握できていれば、事業をスムーズに進めていくことができます。

必要資金の見積例

比較的大きな初期投資が必要な個人ビジネスもあれば、ノートパソコンとネット環境があれば開業できるビジネスもあります。

どれくらいの資金が必要となるかは始める事業によって様々ですが、例としてどんな費用が発生するかを考えてみます。

①不動産契約にかかる費用

店舗や事務所を構えるビジネスなら不動産契約が必要になります。
契約に係る初期費用や毎月の家賃は創業計画に反映させましょう。

②不動産の内装工事

賃貸した不動産をそのまま使える場合もありますが、内装工事のが必要になる場合は、複数の内装業者への見積りの依頼をして、金額を確認しましょう。

③設備の購入

個々の事業用の設備を購入する必要があります。
一般的には、少ない初期投資で始められるほど、リスクの少ないビジネスといえます。

④人件費・仕入れなどの運転資金

特に事業開始時期は、売上が安定しないことも大いに考えられるため、運転資金の重要性が高いといえます。
事業開始時の不安定な時期を乗り越えられるように運転資金を確保しておくことが大切です。

必要資金の見積 まとめ

実際の開業にあたって必要な資金は、個々の事業によって様々です。
出来るかぎり、もれなく、正確に、資金計画を立ててスムーズに計画を実行していけるようにしましょう。
必要な資金がある程度確認出来たら、創業計画書を作成していきましょう。

創業計画書の作成


事業の準備を進める際の指針として、また、第三者に計画を説明する資料として、計画を立てることが必要になってきます。
創業計画書 参考 日本政策金融公庫 各種様式

創業計画書作成の必要性

創業計画書を作成することで、自分の計画を客観的に検証することが出来たり、計画と実際の数値を比較することによって、計画を調整しながら事業を進めていくことができます。

また、創業計画には、事業の協力者や資金提供者に事業を説明する際にも利用される面もあります。
そのため、自分の事業を第三者にも理解してもらえるように創業計画書をつくる必要があります。

創業計画書作成のポイント

計画には具体性が必要

創業計画はいわば実際の事業のシミュレーションであり、実績と計画を比較することで意味が出てきます。
たとえば、「オフィスの椅子には予算5万円としていたけど、実際には10万円かかってしまったから、どこかで帳尻合わせないとな~」という調整も計画があるから可能になります。

そのため、実際にかかった費用がそもそも計画に含まれていない、というような項目がたくさんあるようでは創業計画書を作る意味は薄れてきてしまいます。
創業計画書はできる限り具体的に記載して、計画実行段階で役立つように作成することが大切です。

計画は実現可能なものか

特に第三者(金融機関など)に計画を説明する際には、この点が大切になります。
「とりあえず利益がでる計画にはなっているけど、ほんとにこんなに売り上げあがるのかな。この人の経験でこの事業を実行できるのかな」
といった疑問に説得力をもって説明できることが大切です。

また、売上計画が単なる個人の予想にとどまるものではなく、客観的な数値に基づいている方が第三者にとっては望ましいものに映ります。
「なるほど、ちゃんと競合の調査もしているし、確かにこの場所ならこれくらいお客さん来そうだな。」
と感じてもらえるような説明をすることが重要です。

創業計画書作成のまとめ

創業計画書の作成はできるだけ具体的に、実現可能な計画かどうかを意識して作成することが大切です。
創業計画書ができてきたら、どのように資金を調達するかについても考えていきましょう。

資金調達


自分の事業でどの程度の資金が必要かを把握したうえで、どのように資金を確保するかも考える必要があります。

事業資金の原資には例えば、以下の方な方法があります。

  • 自己資金
  • 日本政策金融公庫からの借り入れ
  • 銀行からの借り入れ
  • 知人からの出資
  • クラウドファンディング
  • 補助金・助成金

自己資金

事業を始めるにあたって自己資金で開業資金を賄えるのならそれは一般的によいことだといえます。
自分のお金をどのように使おうが、文句を言われることはありませんし、金利を支払う必要もありません。そのほか、返済のキャッシュアウトもない点も利点といえます。

また、仮に公庫や銀行からの借り入れを考えている場合でも、自己資本が全くないというわけにはいかないので、最低限(事業が安定するまでの生活費や必要資金の20%以上等)の資金を確保しておくように準備する必要があると考えられます。

また、自己資金で事業を始める場合のデメリットとして、一般に、事業の開始時期が遅くなる点が挙げられます。自己資金を貯める期間があることが要因となりますが、資金を貯めている間も経験を積みながらお金を貯める準備期間と考えれば、純粋にデメリットというわけでもないので、どの程度資金を貯めてから事業を開始するかは個々人の方向性次第です。

銀行や公庫からの借り入れ

銀行や公庫から借り入れをして事業を開始するかたも多くいると思います。
銀行も公庫も創業者向け融資を行っているので、詳しい応募の条件や必要書類等を確認して申し込むことになります。

また、借り入れの審査にあたっては、開業する事業での経験や事業計画の実現可能性、自己資金の程度、仮に事業がうまくいかなかった場合に仕事を見つけて滞りなく返済できるか、といった点を総合的に判断して融資の可否を決定しているものと考えられます。

また、借入額の決定にあたっては、できるだけ余裕を持たせた金額でも申し込みをお勧めします。必要資金が足りなくて困ることはあっても、運転資金を多少多めに確保していても困ることはありません。

その他の資金調達

その他、クラウドファンディングや、家族・知人からの出資によって事業資金を調達することも考えられます。また、始めようとする事業によっては、補助金や助成金の適用があることも考えられます。

続いては、サラリーマンの方が個人事業主として開業する際に必要になる社会保険の手続についてです。

自身の社会保険の手続


サラリーマンの方が起業して個人事業主となる場合、現在給与から差し引かれる形で支払っている社会保険(健康保険、介護保険、年金保険、雇用保険、労災保険)についても、自身で加入手続きが必要になります。

  • 健康保険については原則として「国民健康保険」への加入が必要になります。 市町村の管轄になるので、市役所等で健康保険への加入手続きを行う必要があります。そのほかのパターンとしては、会社員時に加入していた健康保険に引き続き加入するケースや国民健康保険組合(国保組合)への加入、配偶者の扶養に入るケースがあります。
  • 介護保険については、徴収の対象となる方は健康保険とともに介護保険料も併せて請求される仕組みになっています。
  • 年金保険については、原則として「国民年金保険」への加入が必要になります。そのほか配偶者の扶養に入るケースが考えられます。
  • 雇用保険、労災保険については1人以上の従業員を雇っている場合に加入する必要があります。

個新事業主となると、会社が支払ってくれていた社会保険料についても自身で手続が必要になるため注意が必要です。

続いては、その他の開業時の手続・準備についてまとめています。

その他開業時手続き・準備


その他にも例えば以下のような準備が考えられます。

  • 不動産賃貸契約
  • 名刺作成
  • レジなどの準備
  • 会計ソフトの準備
  • 事業用口座・クレジットカードの作成
  • 広告やGoogle Map登録、HP作成など
  • 求人
  • 人事労務ソフトの準備

レジなどの準備について

何かのお店を始めようとしている場合、レジの導入もお考えかもしれません。

最近だと、AirレジSquareなど、初期費用や月額費用も必要なく、キャッシュレス決済対応、会計ソフトとの連携にも対応しているサービスもあり、個人事業などのスモールビジネスも始めやすくなってきています。

会計ソフトの準備

確定申告や日々の記帳は個人にとって大変な作業です。青色申告をする場合や、効率的に経理業務を行いたい場合など、会計ソフトを利用される方も多いと思います。

個人事業主向けの会計ソフトもたくさん提供されており、白色申告なら無料で利用できるソフトもあったり、個人事業主のビジネスにも欠かせないものになってきています。
参考  個人事業主におすすめ、無料から使える会計ソフト

事業用口座・クレジットカードの作成

事業用に銀行口座やクレジットカードの作成をお考えの方も多いと思います。

事業用の銀行口座やクレジットカードを作成することで、会計ソフトと連携することで日々の記帳を効率的に行うことができるメリットもあります。

また、クレジットカードについては、個人事業主向けや法人向けのカードを作成することも考えられますが、会社員をしているうちに開業準備をされている方も多くいると思うので、利用限度額が事業を行う上で問題ないのであれば、個人カードを1枚作成して、開業後に事業用として利用することも考えられます。

Google Map登録、HP作成など

自分のビジネスを知ってもらうために、Google Mapへの登録やHP作成、その他SNSを活用することが考えられます。SNSのアカウントをビジネスの公式アカウントとして利用している例も多く見かけます。

ちなみにこのページは、 ムームードメインでドメインを取得してロリポップにてサーバーをレンタルし、サイトはWordPressにて作成しています。

人事労務ソフトの準備

従業員を雇う場合には、法定帳簿の作成や給与の計算、社会保険に関する手続きなど様々な作業が発生します。

人事労務業務には専門的な知識も必要になるため、人事労務ソフトを導入したり、社労士に外注するケースが多いかと思います。

最近では、クラウド型の人事労務ソフトで、個人事業主でも使用しやすい人事労務freeeSmartHRなどもあり、こういったソフトを上手に利用すれば効率的に人事労務業務を進めていくこともできるかもしれません。

まとめ


以上開業時に必要となる手続きや準備についてでした。
しっかり計画を立てることで、スムーズに事業を進めていけると思います。少しでもお役に立ちましたら幸いです。